鷹の楽しい（？）休日その１０

鷹の楽しい（？）休日その１０
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記憶から消してやら忘れて下さいなど
真っ赤になって叫んでる花梨がとまるのは
呼吸を阻止された大和が倒れてからだった・・・。

「ごごご・・・・！ごめんなさい大和君！！！！」
「・・・・・げほっ・・・・はははっ☆
けして倒れない・・・・・げほっ・・・・・俺を
花梨はいつも・・・・けほっ・・・・倒してくれるね☆」
苦しそうにでも爽やかに笑う大和・・・・・・・
なんか大和って花梨には甘い気が・・・・・

「で・・・・一年生ども・・・・なにしにきやがった・・・・・？」
棘田氏が睨みながら俺達に問いかけてきた、
いつも怒ってる顔してるけど
今はあきらかに怒ってる・・・・・
そんな彼に大和は・・・・・
「お米をもらいにきたよ☆」
と爽やかに宣言した。

「ない。帰れ」
即答する棘田氏

「後ろに米の袋があるじゃないか☆」
諦めない大和

「・・・・・・お前らにやる米はない」
折れない棘田氏

「ははは☆
おいしいおにぎりつくってあげるから
わけてくれ☆」
何故か遠慮しないでいいよ？みたいな
オーラを出す大和

「いらねぇし！！！」
そんな謎のオーラにのまれまいと
言い切る棘田氏・・・・・・

「可愛い後輩達がお腹を空かせているんだよ・・・・？」
それでも先輩ですか？って言う目で訴える大和

「はぁ？！可愛い後輩なんてこの学園にいたかぁ？！」
こんな時ばっかり後輩ヅラすんじゃねぇという目の棘田氏・・・。

大和と棘田氏の攻防は長くなりそうだ・・・・・
しかもなんか二人とも心なしか楽しそうだし・・・・・・・

なんのかんのでこの二人仲良しなんじゃ・・・・・
そこでまたなんか変に胸が痛んだ・・・・・・・・・・・
なんなんだろう・・・この気持ち・・・・・

その時

「棘田先輩・・・・・・」
花梨の声に棘田氏がぴくっと反応した

「わたしのせいで・・・・・・大和君と鷹君が・・・・お昼ご飯食べれへんかったんです・・・・」
思いつめたような顔で言う花梨

「ふーん・・・・」
少したじろぐ棘田氏

「お願いします・・・！私に出来る事なら
なんでもしますから！お米を・・・・お米を少しだけ分けてください！！！！！」
花梨はぺこぺこお願いし始めた。
おさげもぺこぺこなびく・・・・あ・・・・・・ひっぱりたい・・・・

花梨をちらちらみつつ棘田氏はなんか複雑な表情で
何かを言おうとしてとまってる・・・・

多分もう
花梨が声を出した時点で
お米をあげたい気分になってるのに・・・・
でも大和の手前言えない感じ・・・・・
・・・・・棘田氏も素直じゃないしなぁ・・・・・・

そんな中・・・・・

「花梨・・・・そんな事をいったらあんな事やそんな事を要求されてしまうよ？」
大和が心配そうに花梨に言った。

「あんな事やそんな事なんて求めてねぇし！！！！
もう勝手に米もってさっさと出てけお前ら！！！！！！」
棘田氏が怒りの為かはたまた別の理由でかは
わからないけど真っ赤になって言った。

こうして大和と花梨のコンボで
俺達はお米をわけてもらう事が出来た。
よかった。

降りてきた穴からまた部屋に戻る事になり先に花梨
次に俺がのぼり
最後に大和・・・・・・

が中々のぼってこないので
そっと様子をうかがってみると・・・・
なんか棘田氏と話してる・・・・・


「・・・・棘田氏・・・・・・」

「・・・・・・・・んだよ？」

大和に真正面から見つめられて
たじろぐ棘田氏・・・・・・・
なんか頬が赤い気がするのは
俺の気のせい・・・・？

「梅干も・・・・わけてくれないかい☆？」

「おいてねぇぇええええええええええええっ！
つうかお前はどこまでずうずうしい・・・・・・・・・・！！！」

棘田氏が怒って早口で色々喋りつつ
大和に色んなものを投げつけているのが見えた・・・・・

大和が天井でまってる俺と花梨の元に
戻ってきた時
その手にはお米の他に色んな（棘田氏によって投げつけられた）
戦利品が握られていた。

もしかして大和はコレを狙って
棘田氏をおちょくっていたのかもしれない・・・・・

「大和って・・・・」

「なんだい鷹？」

「・・・・・・悪い男だね・・・・・・」

「ははは☆俺はただの可愛い後輩だよ？☆」


続く